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2018年 夏に増える皮膚病について – 田坂皮フ科クリニック 田坂 佳名子 先生

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夏に増える皮膚病について教えてください。

まず、感染症があります。他にも紫外線や汗により発症するものもあります。

皮膚の感染症について、詳しくお願いします。

具体的には
とびひ(伝染性膿痂疹:でんせんせいのうかしん)
水いぼ(伝染性軟属腫:でんせんせいなんぞくしゅ)
などがあります。
水いぼは、ウイルスによる感染症です。水いぼのウイルスを持ったお子さんに、他のお子さんが接触して感染します。肌と肌が触れやすいプールのほか、夏は半そで、半ズボンなど肌が露出しているので、幼稚園、保育園の教室内でも感染します。

なぜ、夏に多いのですか?

食中毒などと同じで、気温が高くなると細菌やウイルスの活動が活発になり、増殖しやすくなります。それに加えて、紫外線や汗などの刺激により、肌の抵抗力が下がっています。薄着なので皮膚の露出自体が多く、感染しやすくなります。皮膚の感染症の多くは、接触感染です。(麻疹、風疹、水ぼうそうのように飛沫感染はしません。)

紫外線や汗による皮膚の病気にはどんなものがありますか?

直接強い日差しにより炎症を起こす日光皮膚炎があります。日差しの強さにかかわりなく起きる日光アレルギー(光線過敏症)もあります。
また、夏と言うより季節の変わり目に増えるのですが、汗疱状湿疹。手のひらや足、指などに汗が原因で水疱ができます。

日光皮膚炎と日光アレルギーについて詳しく教えてください。

日光皮膚炎は、いわゆる日焼けですが酷いものになると「やけど」になります。休み明けに痛そうにやって来る患者さんを時々診ます。
日光アレルギーは、夏だけに起きるのではなく、冬の弱い日差しでもとにかく日光に当たると起きます。

紫外線によるダメージから皮膚を守るためにはどうすればよいですか?

日焼け止め(UVカット)を塗るのが良いです。真夏だけでなく、紫外線が強くなり始める春先から塗ると効果的です。年中塗っても良いくらい、皮膚は紫外線に弱いです。
日焼け止め効果の目安としてSPF(Sun Protection Factor)値があります。SPF値が高いほど、日焼け止め効果は長持ちしますが、高いものは成分を安定させるための配合物も多く、高ければ高いほど良いというのではありません。
また、飲み薬タイプのUV製品もありますが、塗るタイプに比べて効果は低いと思います。
市販タイプのものでSPF値が20~30で効果はあります。50以上のタイプを使用した場合、配合物によりお顔の肌には合わない場合もあります。顔の皮膚は、最もデリケートなのです。
夏場は、朝日焼け止めを塗っても汗などで次第に効果は薄れていきます。昼休みなどに、もう一度塗りなおすと効果を保てるので、おすすめです。デリケートな方は、ベビー用などでも効果はあります。

紫外線は皮膚にとっては敵ですね。

夏場は特に紫外線が強いので、気を付けた方が良いと思います。しかし、紫外線すべてが有害と言うのではありません。当院でも、308ナノメータ(nm)の中波長紫外線を照射するエキシマライトによる治療を行っています。他にもナローバンドUVBなど311nm紫外線による治療法があります。
紫外線と言っても色々な波長の光線があって、その中で治療に活用できる波長の紫外線だけを当てます。白斑、乾癬、掌蹠膿疱症、アトピー性皮膚炎などの治療に使っています。例えば、乾癬は新陳代謝が極端に早くなり、新しい皮膚が次から次へと生まれる病気ですが、治療には紫外線を当てて新陳代謝(ターンオーバー)の行き過ぎを抑えます。

最後に、皮膚の健康を保つためのアドバイスをお願いします。

1.ダメージを避けるために、なるべく日焼けしない

2.皮膚を作るために必要な栄養素として適度にたんぱく質を摂る

3.禁煙、喫煙により肌は荒れる

4.保湿を心掛ける。特に40代を過ぎると角質層が弱って来るので保湿による皮膚のバリア機能を維持する

これらを知っておいていただけるとお肌の健康に役立つ良いかと思います。



――――――本日はどうもありがとうございました。


お話を伺った先生:田坂 佳名子 先生(田坂皮フ科クリニック)


【略歴】

  • 平成15年 滋賀医科大学 医学部医学科 卒業
  • 平成15年 滋賀医科大学 医学部附属病院 勤務
  • 平成18年 公立甲賀病院 勤務
  • 平成20年 杏林大学医学部付属病院 勤務
  • 平成25年 田坂皮フ科クリニック 開院