感染性胃腸炎(いわゆる”おなかにくるかぜ”)とは? – 王内科胃腸科 王 康義 先生

 

感染性胃腸炎(いわゆる”おなかにくるかぜ”)とは? – 王内科胃腸科 王 康義 先生

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Q1.感染性胃腸炎とはどんな病気ですか?

感染性胃腸炎とはどんな病気ですか?

感染性胃腸炎とは、主にウイルスや菌などの微生物を原因とする胃腸炎の総称です。

「ノロウイルス」と「カンピロバクター」が代表で、主な症状は腹痛・下痢、嘔吐、発熱、関節痛です。

潜伏期間は、ノロウィルスが30時間から40時間、カンピロバクターは2日から11日で、感染源は、ノロウィルスは生ガキ、カンピロバクターは生の鶏肉や生レバー、馬刺しなどです。

また、鶏肉や、生レバー、ユッケ、馬刺しでは、病原性大腸菌(O157等)の場合もあります。


Q2.症状が風邪と似ているようですが、見分け方はありますか?

風邪は鼻から肺までの空気の通り道の症状(鼻水・のどの痛み・咳など)がある気道感染症です。

感染性胃腸炎ではこのような症状はありません。成人の場合、吐き気や下痢で始まる風邪はないと考えていただいて結構です。

例えばノロウィルスだと、突然吐き気や下痢(あげくだし)を起こし、患者さんはぐったりした様子で、顔を見ただけで分かるくらいです。さらに、30時間から40時間前にカキを食べていたらノロウィルスだと思って間違いないでしょう。

よく、”おなかにくるかぜ”などといいますが、これは感染性胃腸炎と気道感染症をごっちゃにした言い方(発熱と関節痛がいずれにもあるから)で適当ではありません。

なお 風邪の治りかけのころにお腹を壊すのは 風邪薬の影響の場合もあります。


Q3.感染性胃腸炎の予防方法を教えて下さい

ノロウィルスの感染源は先ほどの生カキ、カンピロバクターについては、生の鶏肉や生レバーなどです。

これらに感染するかどうかは、体調や体力など患者さん個々の抵抗力の差より、ウィルスや菌が口から入ってしまったかどうかにより、発病します。

ですから、予防法としては、生のカキや、生の鶏肉、生レバーなどを極力食べないことです。加熱調理する際にも、しっかりと中まで火を通して下さい。中がまだ生っぽいカキや、特に鶏肉などは少し赤いだけでも感染の危険があります。

感染している人から他の人へ感染する二次感染予防については、口からウィルスや菌が入ることを防ぐために、手洗いやうがい、特に、自宅以外のトイレの使用後にはうがいをすることをお薦めします(トイレで誰がいつ吐いたかもわかりませんので)。

子供さんが嘔吐されたとき、嘔吐物の始末をする際に感染するリスクが高まります。アルコールでは消毒できないので、次亜塩素酸ソーダ系の漂白剤(ハイターなど)にて嘔吐物の処理・周辺の掃除をしてください。もちろん、マスクを着用し、掃除後は必ず手洗い・うがいをして下さい。


Q4.感染性胃腸炎の治療法について教えて下さい

感染性胃腸炎の治療法について教えて下さい

菌で感染するカンピロバクター腸炎は、マクロライド系の抗生物質などが効果があります。

ノロウィルスなどのウィルスには、抗生物質は効果がありません。症状が重く、辛いときには下痢止めなども必要に応じて処方されます。


――――――本日はありがとうございました。


お話を伺った先生:王 康義先生(王内科胃腸科)


【専門医・資格】

  • 京都大学医学博士
  • 総合内科専門医
  • 消化器病専門医
  • 消化器内視鏡専門医・指導医
  • 漢方専門医
  • 日本医師会認定産業医