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2010年 「2010年のインフルエンザの予防と対策」 – さの内科医院 佐野 徹明 先生

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新しいインフルエンザが今年も発生する可能性はありますか?
特に鳥インフルエンザが流行する可能性はどうですか?

新しいインフルエンザが今年も発生する可能性はありますか

鳥インフルエンザのパンデミック(世界的流行)の可能性や、そしてそれがいつ起こるのかを予測することは、残念ながら困難だと言われています。

鳥インフルエンザについて現時点で言えることは、人から人へ(人人感染)たやすく感染した事例は報告されていない。ということです。(2010年10月22日現在)

従って、鳥類との接触を避ける、手洗い・マスクを励行することなどが、予防として重要です。



今年のインフルエンザ流行のピークはいつ頃になりそうですか?

今年のインフルエンザ流行のピークはいつ頃になりそうですか

流行の程度やそのピークの予報は大変難しく、専門家でも予想している方はおられないと思います。

予測の材料としては、南半球(季節が反対)やアジアの情報を勘案して予測されます。

今年も3種の株(A香港型、B型、H1N1型)の感染が既に確認されています。あとB型はここ数年間、隔年で流行しており、その経過からB型の流行を予想する先生もおられます。


予防接種は接種後どのくらい効くのですか?

予防接種は接種後どのくらい効くのですか

接種後2~3週間で抗体が出来、かかりにくくなります。その後4~5か月は効果があります。(個人差があります。)


昨年は、検査をしてもインフルエンザに感染しているとの結果が出にくいようだ
との話を良く聞きました。

検査のタイミングや検査の仕方など様々な条件で検査結果として出なかったのではないでしょうか。

あくまでも検査キットは目安で、医師は100%検査キットだけに頼っている訳ではありません。検査キットには出なくても、症状を総合的に判断して診断して治療を行います。


予防接種を受けるのに予約は必要ですか?
去年はなかなか予約できなかったようですが…

予防接種を受けるのに予約は必要ですか?

昨年は、流行当初ワクチンの供給が追い付かなかった為、入荷待ちの予約を受付ける医療機関が多かったと思います。

今年は、ワクチンの供給量が多いのでワクチンの入荷待ち為の予約は必要ないと思いますが、接種を受けられる診療所には、事前に電話で確認を入れて貰った方が良いと思います。

診療所によっては、診療の患者さんと予防接種に来られる患者さんの時間や、曜日などを分けている場合もあります。どこの診療所もある程度の在庫を持っていると思いますが、当日でも構いませんので、できるだけ先に電話して貰うと比較的空いている時間帯などのアドバイスも出来ます。


今年は混合ワクチン(季節性と新型)と聞きますが、料金は2倍になるのですか?

今年は混合ワクチン(季節性と新型)と聞いているが、料金は2倍になるのですか?

今年に限らず2種類入っていることは、従来からあります。

今年は、3種類のワクチンが接種されます。A香港型、B型、そして新型のH1N1型です。

新型ワクチンが入っているからと言って、料金が高くなることはないと思います。


注射を打った日は風呂に入れますか?
また、しっかり揉まなければ後で大変なことになりますか?

接種当日に入浴しても構いません。「接種時に体調が悪いと入浴してはいけないのでは」と聞かれることもありますが、そもそも体調の悪い時は予防接種自体を避けた方が良いでしょう。余程の事情が無い限り、今日しか打てないと言う人はいないと思います。もちろん、予約など入れられている場合は、電話でキャンセルをして下さい。

また、接種後特に揉んだりする必要もありません。

接種後に腫れたりすることもありますが、異常があれば医師に相談してもらえば良いと思います。


インフルエンザの注射は他の注射より痛いのですか?

インフルエンザの注射は他の注射より痛いのですか

今は、注射針も細いのでそんなに痛くないと思いますが・・・。注射を好きな人はあまりいませんね。


接種できない状態(体調)など、注意すべき点はありますか?

接種できない状態(体調)など、注意すべき点はありますか?

体調不良の場合は、後日体調が良くなってからにした方がリスクは小さくなります。

体温が37~37.5℃以上の熱があると殆どの医療機関はその日の接種はしないと思います。体調が良くなってからの接種を勧められると思います。

体調不良の時に敢えて接種する必要性もないのですから、リスクの高い時期に接種しなくても良いでしょう。


――――――本日はありがとうございました。


お話を伺った先生:佐野 徹明先生(さの内科医院)


【略歴】

  • 昭和59年 大阪府立天王寺高校卒業
  • 平成 6年 近畿大学医学部卒業
  • 平成12年 近畿大学大学院卒業
  • 平成13年 国立大阪病院総合内科医員
  • 平成19年 近畿大学医学部付属病院血液内科 講師

【専門医、資格等】

  • 日本内科学会 認定内科医
  • 日本血液学会 血液専門医
  • ICD制度協議会インフェクションコントロールドクター
  • 近畿大学医学部付属病院 血液内科非常勤講師

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