虫歯予防について、森歯科クリニックの院長 森 健造 先生にお話を伺います。
虫歯の原因菌は夜寝ている間に増殖するので、寝る前に歯を磨くことが虫歯予防に非常に重要です歯磨きの仕方については、以前はローリング法が推奨されたこともありましたが、現在は、ヨコ方向に磨く方法が良いとされています。細菌は、歯と歯ぐきの境い目に溜まるので、まず、歯と歯ぐきの間に歯ブラシを軽く押し当てて、ヨコ方向に細かく磨いて下さい。
そして、少しずらしてまた細かく磨くということを繰り返して下さい。そうすると、歯磨きの時間は少なくとも3分はかかると思います。もちろん、時間をかけて磨けばよいというものではなく、正しい場所を正しい方法で磨く必要があります。
その他の予防法としては、あごの下辺りに唾液腺というものがあり、ここをマッサージすると唾液が多く出てきます。特に、高齢の方で唾液の量が減ってきたかたは、この唾液腺をマッサージすることが虫歯予防につながります。
歯ブラシの大きさは小さければよいというものではなく、お一人お一人にあったサイズがあります。ぜひ一度、歯医者さんにご自分にあったサイズを聞いて欲しいですね。
硬い食べ物を噛むと菌を洗い流す唾液が多く出てきますし、また、食べ物自体が口内を摩擦し、歯磨きに似た作用もあり、ラーメンやカレーなどあまり噛まずに飲み込んでしまうやわらかい食べ物よりも、虫歯になり難い食べ物といえます。
特に歯槽膿漏は細菌の塊である、歯石が原因となっていることがほとんどです。ですから、歯石を取ることで歯槽膿漏の予防をすることが出来ます。ところが、どれだけ上手に歯磨きをしている人でも、歯石は必ず出来てしまいますし、出来てしまったら自分では取ることは非常に難しいです。私も、歯磨きは丁寧にしていますが、定期的な歯石の除去はしています。
今まで虫歯が無かった人がふと歯医者さんに来るきっかけとして多いのが、歯ぐきの腫れです。これは、虫歯にならないからと油断して歯医者さんに行かず、出来てしまった歯石をそのままにしていた方が多いように思います。
現在は、皆さん歯磨きはきちんとする方が増えたので、虫歯になる人は以前と比べると格段に減ってきています。それでも、歯を抜かないといけなくなる人は相当数いらっしゃいます。これは歯石による歯槽膿漏などによるものが多いですね。まだ歯自体は問題ないのに抜かないといけない場合もありますから、非常にもったいないことです。ですから、定期検診はぜひ受けてください。
少しでも歯を失うリスクを少なくするため、3ヶ月ごとに検診を受け、歯石を取ることをお勧めします。歯磨きの方法や歯ブラシの選び方などの相談にもお応えしますよ。
――――――本日はありがとうございました。
お話を伺った先生:森 健造 先生(森歯科クリニック・大阪狭山市)
【略歴】
https://www.ddmap.jp/0723684180
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