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内科 循環器科

医療法人さわむらないか沢村内科

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大阪府豊中市新千里北町2丁目21-2

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診療科目

内科・循環器科

診療内容

高血圧症

高血圧症はほとんどの場合無症状です。健康診断などで血圧が高いといわれたら期間をおいて何度か繰り返して測定し、臓器障害(心肥大、蛋白尿の有無、眼底所見)の程度を医療機関で評価してもらうことが大切です。症状が全くない等の理由で放置するのはたいへん危険です。脳卒中や心筋梗塞などの疾患を発症してから治療を開始するのでは意義が半減します。最近の知見では中高年の降圧治療は、脳血管性痴呆はもちろんアルツハイマー型痴呆の発症に対しても予防効果があると言われています。もちろん余程の高血圧でない限りいきなり投薬することはありません。食事や運動を中心とした生活習慣の改善が第一歩。あせらずにゆっくりと、しかもじっくりとコントロールしていきましょう。

脂質異常症(高脂血症)

悪玉(LDL)コレステロール値が高いこと、中性脂肪が高いこと、善玉(HDL)コレステロール値が低いことのいずれの場合も脂質異常症という表現を用います。コレステロールの値に対する考え方は、医師の間でも多少意見が異なっており、患者さんはますます戸惑うようです。私の考え方は(ケースバイケースですが)、他に動脈硬化を引き起こす危険因子を全く認めない場合には、総コレステロール(Tch)値で250mg/dlくらいまで、悪玉で160くらいまでであれば、食事や運動などに留意した上で定期的に検査をし、薬物療法の開始は急ぐ必要はないと考えております。閉経後の中年女性ならばもう少し高くても心配しすぎる必要はないかもしれません。しかし他に危険因子(糖尿病や高血圧症、喫煙習慣など)があったり、過去に心筋梗塞などの既往のある方は厳重なコントロールが必要でしょう。欧米の大規模試験では、スタチン系の薬剤服用でコレステロール値を正常に維持することにより、冠動脈疾患や脳卒中による死亡を20~30%、全死亡を10%程度減少できるという報告もあります。この数字を大きいとみるか、わずかとみるか見解の相違もあるでしょうがひとつの参考になるかと思います。

糖尿病

糖尿病は初期の段階ではほとんどの場合は無症状で、かなり進行してから「排尿回数が多い」「のどが渇く」「疲れやすい」といった典型的な症状が出現してきます。糖尿病の怖さはその合併症にあり、そのことを患者さんに充分知っていただくことが我々医師の責務と考えます。
糖尿病の患者さんは、高血圧症や脂質異常症あるいは肥満といった他の生活習慣病も合併していることが多く(メタボリックシンドローム)、このため脳梗塞や心筋梗塞など社会復帰が困難となる疾患に襲われる可能性が極めて高いのです。糖尿病は糖の病気ではなく「血管の病気」と考えるべきです。従って、糖尿病の治療というのは単に血糖値をコントロールするだけでなく、これらの合併する生活習慣病を同時に厳格に是正することが極めて大切です。もちろん禁煙もたいへん重要です。さらに高血糖状態の持続により、網膜症や腎症というやっかいな病気を併発する危惧もあります。糖尿病ということで寿命は約10年縮まるとお考え下さい。中年以降の失明、透析(腎不全)の原因の大半は糖尿病に由来するといっても過言ではありません。また糖尿病患者さんではアルツハイマー型認知症や悪性腫瘍の発症リスクが2~3倍くらい高まるとの報告もあり、さらに寝たきりにも結びつく骨粗しょう症(骨折)とも関連するといった深刻なデータが発表されています。患者さんには症状の有無に関係無く治療の必要性を理解していただければ幸いです。
最近、糖尿病の治療薬は日進月歩であり、治療のスタートが早ければ早いほど効果も良いのです。健診で境界域といわれたら眼科的検査やがん検診も含めた定期的な検査を怠らないで下さい。

認知症

厚労省の報告では2012年の時点で約460万人の認知症患者がいると推測されていますが、団塊の世代が後期高齢者となる2025年には約700万人(65歳以上の高齢者の5人に1人)を占めるという予測です。認知症にはアルツハイマー型と脳卒中などによる血管性の二者が良く知られていますが、両者の要素を共存している症例が多く、認知症の発現には脳動脈硬化が非常に重要だと言えます。以前より中年期の高血圧が認知症の発症危険因子であることは知られていましたが、最近では糖尿病も大きな危険因子となるという報告が話題となっています。事実、認知症患者の絶対数はともかく、高齢者に占める患者さんの比率は生活習慣病の治療により減少しつつあるという希望的な報告もあります。他にも運動不足や喫煙、聴力低下も関連が深いと云われています。さらに口腔内細菌が、動脈硬化や脳血管疾患と深く関連していることが報告されるようになり、認知症予防には生活習慣病の是正に加えて口腔ケアもおろそかに出来ないと言えましょう。
物忘れがあっても「年のせいだろう」と受診されない方がほとんどですが、早期に対応することが重要と思われます。「同じ内容の事柄を何度も尋ねたりする」「好きだった趣味に関心を持たなくなった」「季節にそぐわない身なりをしたり、だらしなくなった」「冷蔵庫に同じ品が詰まっている」などに気づいた時にはなるべく早めにかかりつけ医に相談しましょう。高血圧症などと同様にまったくポピュラーな疾患となったわけですから、すべての患者さんが専門医に診てもらうのは難しくなっています。当科では必要に応じてMRIなどの画像検査は他院でお願いし、家族の方と治療方針や介護サービス等を相談させていただくよう努めております。