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2023年 「スポーツ障害における再生医療」 – クリニークハル大阪梅田 医師 西田 晴彦 先生

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野球界や相撲界でプロの選手が選択する最新の治療法として再生医療が注目されています。
スポーツ障害における再生医療について クリニークハル大阪梅田 西田 晴彦 先生にお話をお伺いしました。

なぜスポーツ障害に再生医療が適しているのでしょうか?

再生医療はメスを入れずにスポーツをしながら治療を行うこと(保存療法)が可能なため、特にスポーツ選手のように復帰に時間をかけることが難しい方には適していると言えます。

スポーツ障害に適した再生医療の種類について教えてください。

血液を使った血小板治療(PRP治療)が最も適しています。ご本人の血小板を患部に注射することで組織の自然治癒力が促進され、痛みの軽減、早期治癒が期待できます。また、ご本人の血小板であるため拒絶反応もほとんどありません。

どのようなスポーツ障害の場合に再生医療が可能なのでしょうか?

スポーツの場合、繰り返し同じ動作をすることによって特定の部位(肘、膝、腱等)に過度な負担がかかり慢性的な痛みとなります。その痛めてしまった患部へ注射します。もちろん急性期的な捻挫等のスポーツ外傷も治療対象です。急性期的な痛みは放っておけば自然と取れるのですが、それが難しい場合は再生医療を行います。

今までの手術と再生医療との違いを教えてください。

再生医療と手術を横並びに比較することは正直難しいです。
再生医療のメリットとしては、メスを入れないのでスポーツをしながらでも治療が可能となります。
ですから復帰も早いです。それでも症状が治まらない場合ももちろんありますので、手術を選択せざるを得ないですが、この場合は復帰にかなりの期間を要することになります。これが手術のデメリットでもあります。後は再生医療は保険診療ではなく、自費診療ですので高額となります。

再生医療を受けた後のリハビリテーションの効果について教えてください。

手術を受けた後は、体を動かすことができない制限期間があります。その間に筋力が低下したり、可動域が狭くなったりしますのでそれを回復させるためにリハビリテーションを行う訳です。再生医療の場合は、そういった制限はあまりないですが、治療を行ったからといってすぐに100%元に戻るわけではありません。やはり痛めた患部をカバーするための筋力を増強するリハビリテーションが必要となります。ただ、治療とほぼ同時にリハビリテーションを開始できるため、復帰も自ずと早くなります。



――――――本日は、ありがとうございました。


お話を伺った先生:西田 晴彦 先生(クリニークハル大阪梅田・大阪市北区


【略歴】

  • 1992年 大阪医大卒業
  • 1992年 京都大学整形外科教室入局  京都大学付属病院 勤務
  • 1993年 田附興風会北野病院 勤務
  • 1995年 神鋼病院 勤務
  • 1998年 市立島田市民病院 勤務
  • 2000年 神戸市立中央市民病院 勤務
  • 2007年 田附興風会北野病院 勤務
  • 2016年 神鋼記念病院 勤務
  • 2022年 京都ひざ関節症クリニック勤務
  • 2022年 クリニーク ハル 大阪梅田 開院

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